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恥ずかしさ、つかの間の解放/前島亜美「まごころコトバ」㊱

2022年9月2日

  • 「心理学的に、人は7秒以上目を合わせられないらしいよ」
    その話を聞いた時、逆に7秒も見られるのかと驚いたことを覚えている。


    人の目を見て話すことが苦手だった。仕事をする中で、だんだんと慣れていったが、意識しすぎることで、逆に真っ直ぐ見つめすぎだと言われたり、さじ加減が難しく、いまだに食事などに行くと目線に困ることが多い。


    大人数での食事は滅多に行かない。なるべく2人がいい。それでも、席が対面となると、どこを見たらいいか分からなくなる。


    未成年の時は、ほとんど下を向いてテーブルに並ぶ料理を眺めるか、飲み物を飲んで間をごまかしたりした。退屈なんだと思われないように常にほほえんでいたが、自分はいま何にほほえんでいるんだと自虐的に思っていたのを憶えている。


    「お酒を飲むと仲良くなれる」とよく聞いてきた。
    仕事柄、お酒を飲む方々を早い段階からそばで見てきた。打ち上げ、会食、懇親会。


    なごやかで開放的な空気、お酒を飲むことでリラックスしている方はいつもより話しやすい場合もあり、お酒の場とはこういうものなのかとぼんやり思っていた。

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