島﨑信長が選んだ1冊は?「設定は未来的なのに、内容は普遍的。人間の本質を描いた大好きな一冊」
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※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2025年2月号からの転載です。
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、島﨑信長さん。
(取材・文=倉田モトキ 写真=干川 修)
「普段、小説を読まない人にオススメを聞かれたら、星新一さんのショートショートを挙げる人って多いと思うんです。一つの物語が短いからすぐ読めるし、ユーモアもある。それに何がすごいって、初版から50年以上経つのに、“誰もが楽しめる”というふれこみが今も通じるところ。こんな作品、ほかにないです」
言わずと知れた星新一の名著『ボッコちゃん』。何度読み返しても色褪せないという本書を手に、「どの登場人物たちの描き方にも滑稽さがあり、そこにも惹かれます」と話す。
「オチを含め、落語っぽいところも好きなんです。因果応報のような教訓もあり、大人になった今読むと素直に笑えなかったりもする(笑)。けど、そのブラックさもクセになる」