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「生産性のない人間は無価値」自己否定の“沼”にハマった漫画家志望が耳かき専門店で働いた結果【漫画家インタビュー】

  • 人間関係や仕事などで失敗してしまった時、自己嫌悪に陥ってしまったことがあるという人は多いはず。そしてそこから立ち直ることができず、“沼”にはまるように自己否定から抜け出せなくなってしまう人もいるのではないだろうか。漫画家の森民つかささんも、かつてちょっとしたことで深く落ち込み、無気力になってしまっていたという。



    そんな森民さんが、なぜ自分が自己否定の“沼”にハマってしまっているのかを見つめ直した漫画が『耳かき専門店で働いて自己否定“沼”から抜け出す話』だ。本作は森民さんが実際に耳かき専門店で働いていた時の経験を元に描かれたセミフィクション作品。どのように作品が生まれ、彼女の自己否定がどこからやってきたのか。森民さんに話を聞いた。


    Xでの反響から連載がスタート


    本作はX(旧Twitter)で投稿された『耳かき専門店で働いてみたハナシ』がきっかけで、2023年11月から改めて連載としてスタートした。


    「5年前に名古屋から上京して、ある出版社に作品を持ち込んだところ、担当編集さんがついてくださることになりました。ただそこから作品を発表するところには至らなくって……。プロット(物語の設計図)やネーム(コマ割りをした下書きの前段階)でボツになってしまうことが続いていました。『耳かき専門店で働いてみたハナシ』もボツになった作品です。ずっとボツが続いていたのでその先の工程に進めず、“作品を完成させる”ということができなかったので、とりあえず1作品完成させたいという思いがあって、個人の創作活動として第1話を描いてSNSにアップしました」

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