川西賢志郎『はじまりと おわりと はじまりと―まだ見ぬままになった弟子へ―』/はじめに
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お笑いコンビ“和牛”のツッコミとして時代を駆け抜けた男・川西賢志郎。
2024年の“和牛”解散後に初めて語る、漫才のこと、これからのこと。「M-1グランプリ」で準優勝するまでの道のり、人気絶頂で多忙な中でも年間500ステージをこなす芸との向き合い方、そして次に目指す笑いとは――。
漫才師としての区切りを自らつけるためのエッセイ『はじまりと おわりと はじまりと ―まだ見ぬままになった弟子へ―』から一部抜粋してお届けします。
※本記事は書籍『はじまりと おわりと はじまりと ―まだ見ぬままになった弟子へ―』(川西賢志郎/KADOKAWA、2025年2月15日発売)から一部抜粋・編集しました
①はじめに
※書籍の収録順とは一部異なります
漫才師を辞めるにあたって、僕は本を出そうと思った。お笑いの世界に入ったのが、今から約20年前。以前のコンビで本格的に漫才をやり出してからは、17年。長かったのか、短かったのか。何を基準に語るかで、自分の中でも少しニュアンスは変わってくる。ただ、やはりそれなりに続けてきた漫才師を辞めるともなると、自分の漫才師としての人生を振り返らずにはいられなかった。