安部若菜 エッセイ連載「私の居場所は文字の中」/第11回「学生から大人へ」
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1月後半の今、大学ではテスト期間真っ最中。
大学4年の私も、大学生活最後のテスト勉強に励んでいます。
この時期にはもう単位を取り終え、目前に迫った就職を控えるのみ、という状態の4年生も多いでしょうが、私はギリギリになってしまったもので、「このテストで失敗すれば留年…」というプレッシャーを背負いながらの挑戦です。
最後のテスト、嬉しいはずなのに、今は複雑な思いです。
テスト期間に良い記憶のある人は少ないと思います。
あぁ、勉強面倒くさいなぁ。テストで点数取れるかなぁ。
ストレスのかかる期間で、私はテスト期間を嬉しいと感じたことは一度もありませんでした。
でも、大学生活最後のテストを前にして、これが終われば定期的に勉強することもなくなり、勉強から解放される、と思うと手放しに喜べないもので。
小学生で6年、中学生で3年、高校生で3年、大学生で4年。16年間も勉強に追われてきて、4月から突然学生でなくなることがとても不安なのです。