「ごはんに行こう」はデートの合図? 男女の友情はアリorナシ? スウェーデン女子が驚いた日本の恋愛観【書評】
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『北欧女子オーサ、日本で恋をする。』(オーサ・イェークストロム/KADOKAWA)は、スウェーデン生まれの漫画家・オーサさんが描く国際恋愛コミックエッセイ。累計28万部を突破した人気作だ。
ブログやSNSを中心に、外国人の視点から見た日本の生活や不思議に感じたことを発信しているオーサさん。本作では、日本とスウェーデンそれぞれの恋愛観の違いに焦点を当てたエピソードが4コマ漫画で展開される。
スウェーデンで生まれ育ったオーサさんは、小さい頃から日本のアニメキャラに恋をしていた。オタクとして過ごした非モテな学生時代を終え、2011年、ついに憧れの日本へ移住。この機会に日本で素敵な恋愛をしようとワクワクしていたが、現実はなかなかうまくいかない。国籍や年齢の違い、言語力不足でトラブルにあうことも。そんな彼女が、さまざまな経験をしながら恋をしていく。
SNSでもたびたび話題に上る「男女の友情が成立するかどうか」は、オーサさんが日本で驚いたことのひとつだ。日本では「男女の間に友情は成立しない」と否定的に語られることも多いが、スウェーデンでは年齢も性別も違う友達がいることは当たり前。
そのため、日本の異性からの「ごはんに行こう」の誘いを純粋に「食事だけ」だと思ったオーサさんは、相手との温度差に驚いてしまう。
それ以外にも、日本では「SかMか」といった表現で自分の性格をあらわしたり、恋愛において相手の経済力を重視したりすることに戸惑ったそう。社会問題やマナーに関しても、文化の違いを感じる驚きのエピソードが満載だ。
恋愛観というのは幅が広く、だからこそ面白い。人生全体における価値観とも言えるし、ジェンダー論や社会問題にも繋がる。本作を通して自分のなかにある「当たり前の恋愛観」を見直してみるのはいかがだろうか。
文=ネゴト / fumi
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