ダ・ヴィンチWeb - ワラウ

“科学”と“美”で時代を動かす。理系女子が18世紀フランスを駆けるタイムスリップ奇譚!【書評】

  • いつの時代も、女性にとって「美しさ」は永遠の命題だ。


    現代に比べまだまだ技術も未発達で、知識もごく限られた富裕層のものだった時代。その一方で、現代以上に「美」を追求した時代。それこそがマリー・アントワネットらを輩出した、18世紀フランスである。


    『ラ・マキユーズ~ヴェルサイユの化粧師~』(みやの はる:漫画、堀江宏樹(企画・原案、監修)/KADOKAWA)は、ひょんなことから18世紀フランスへタイムスリップした女性・琉花が主人公だ。


    大手化粧品会社の研究職で、世界的企業との共同商品開発プロジェクトに責任者として抜擢されるほどの実力を持つ琉花。


    プロジェクトの出張でフランス・パリを訪れた彼女が“時空の歪み”に巻き込まれ、気づけば18世紀のフランスへ時代を逆行していた。そんな彼女を縁あって拾ったのが、髪結師・レオナールだ。


    レオナールの髪結いの仕事に同行しつつ、琉花は持ち前の科学知識と“化粧品”で18世紀フランスの人々に美を普及しながら、元の時代に帰る方法を模索する。

    続きを読む