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うさぎは鳴かない。でも出す音で「うさぎの気持ち」がわかるんです! 「ひくひく」→うさぎ流のあいさつ。では「くしくし」は?【書評】

  • うさぎのおんがく キエピノコ/白泉社


    長くのびた耳に、Yの字のような鼻と口、まんまるのしっぽ…かわいい要素がギュッとつまったうさぎ。多くの動物とは違って「鳴かない」ことが特徴ですが、日常の中でいろいろな「音」を出しているのを知っていますか? イラストレーター・キエピノコさんによる絵本『うさぎのおんがく』(白泉社)には、うさぎと暮らす著者だからこそ知る「音」がたくさん登場します。



    たとえば、「ひくひく ひくひく」と鼻を動かすのは、うさぎがあいさつをする時の仕草。鼻がいいので、どんな匂いも嗅ぎ分けて、何がそこにあるのかを確認するのだとか。本書では、大好物のタンポポの匂いを「ひくひく」と嗅ぐうさぎの姿が描かれています。夢中で匂いを嗅いでいる様子を見ると、心の中では“おいしそう~”とおしゃべりしているのかも? なんて想像してしまいます。行動の理由がわかると、鳴かなくても気持ちを感じ取れるようで、うさぎの存在をより身近に感じることができました。

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