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葬儀のときにも「お色直し」があった!? お色直しの意味/毎日雑学

  • ●「お色直し」ってどういう意味?


    「お色直し」とは、披露宴の途中で新郎新婦が服装を着替える時のことと思っている方が大半だと思いますが、実は昔は披露宴以外の時にも行われていました。


    かつての日本人は“日常”と“非日常”を分け、それらの節目を大切にする暮らしをしていました。非日常は神道の神様の世界で、清浄を表す「白」が基本です。和装の結婚式で「白無垢」という衣裳がありますが、まさにそれは花嫁が“清い状態”であることを示す象徴。そして、「色直し」をして白の着物から色の付いた着物に着替えることで、婚家に染まって日々の生活を営むことを表しました。


    一方、葬儀の時にも「色直し」がありました。実は明治以前の日本の葬儀は、故人だけでなく遺族の喪服も「白装束」で、喪の期間を経て日常に戻る時に「色直し」をしたようです。


    「色直し」は、外見だけでなく心の在り方にもスイッチを入れる意味があったのではないでしょうか。そんなメリハリのある生活が、「潔い」ように感じるのは私だけでしょうか。

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