「私ひとりの体に戻して」待ち望んでいた出産だったのに、不安から死への衝動が止められなくなった。「産褥期精神病」になった女性の体験記。病気をテーマにした漫画【書評】

-
病気の治療をしている時、悩みを共有できる相手が少ないと辛さが倍増するだろう。それは当事者を支える人も同じで、下手をすればすれ違いを起こしてしまうこともあるかもしれない。そんな人たちへ向けて、本稿では病気をテーマにした漫画を紹介していく。
引用----
まとめ記事の目次
妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~
2人目妊娠したら糖尿病になった話
痔だと思ったら大腸がんステージ4でした
腸よ鼻よ
鼻腔ガンになった話
----
※本稿はセンシティブな内容を含みます。ご了承の上お読みください
妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~
妊娠や出産は新しい命を授かった喜びに包まれる一方で、生活や体の変化から不安に陥ることもあるだろう。実は、妊娠中や出産後に精神疾患を発症する人は多く、なかなか治療が進まないケースも存在する。中でも困難とされるのが、「産褥(さんじょく)期精神病」。『妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~』(橘ちなつ/ぶんか社)は、そんな病気を患った著者・橘ちなつ氏の実体験を基にした作品だ。