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「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が“たっぷり増量”して帰ってきた! 大人も子どもと一緒に楽しんでしまう、魅惑の展覧会をレポート!

  • 展覧会なのに決まった順路がほとんどなく、展示と展示の隙間に創作物が潜んでいたり、電子パネルの前に立つと自分の顔が「りんごかもしれない」状態になったり……。宝探しと冒険がたっぷりつめこまれ、ヨシタケシンスケさんが描く絵本の世界観をこれでもかというほど具現化した「ヨシタケシンスケ展かもしれない」。2022年4月、東京・世田谷文学館からスタートして全国をめぐり、子どもも大人も関係なく、のべ70万以上の人たちが夢中になった同展覧会が、今年3月20日、さらにパワーアップして帰ってきた。その名も「ヨシタケシンスケ展かもしれない たっぷり増量タイプ」。



    会場であるCREATIVE MUSEUM TOKYOのために描き下ろされたロゴに出迎えられて、足を踏み入れるとまず惹きつけられるのが、壁一面に掲示された、ヨシタケさんが日々描きためている膨大なスケッチの複製。「こういう場ではふつう、原画が展示されて、こんなにも実物は大きいんだと驚くことが多いでしょうが、僕の場合はとにかく小さくて、色もついていない。全部並べてもスペースが余っちゃうので、展覧会なんてできませんよって言ってたんですけど、いろいろ励ましていただくなかで、本ができるまでのあいだ、僕の頭のなかで何が起きているのか、メイキングみたいな展覧会にできたらいいんじゃないかと思うようになりました」とヨシタケさんは語る。

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