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令和の新定番ジャンル、政略結婚もの。中でも話題の『狼皇子と嘘つきな結婚』が愛されるわけは?【書評】

  • 狼皇子と嘘つきな結婚 音久無/白泉社


    生まれ故郷 で継母たちから虐げられていた姫・アイリンが、本人の意志とは関係なく政治的な事情で大国の第3皇子・ルスランのもとに嫁ぐ。『狼皇子と嘘つきな結婚』(音久無/白泉社)は今や定番ジャンルのひとつになった政略結婚ものの作品だ。


    1巻発売直後から大きな話題を呼んだ本作は、電子書籍レンタルサイト「Renta!」の2024年の年間ランキングで「少女漫画 新作売り上げ」部門の第5位にランクイン、2024年に白泉社から配信された電子書籍第1巻及び単巻の売上初速上位10作品に与えられる「白泉社ネクストアワード」も勝ち取るなど、その勢いは留まるところを知らない。



    皇帝の血縁でありながら辺境の地に追いやられて「落ちぶれ皇子」「ボンクラ皇子」と呼ばれているルスラン。そんな彼の裏の顔は国境付近を守る精鋭部隊の隊長だ。穏やかで優しかったルスランが、子どものようなわがままを言ったかと思えば、俺様な態度で接してくることも。ギャップが大きいほど、ときめきも大きくなる。

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