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あなたは、自分のひいおじいちゃんが何をした人か知っていますか? 家系図作成への関心が高まっている今、自分のルーツをたどろうという人が増えています。年間約100件の依頼を請け負う行政書士が、わずかな手がかりを元にルーツをたどる実例や、個人で作る際のポイントを紹介。戸籍取得から菩提寺探訪、古文書のよみときまで、わかりやすく解説した『家系図つくってみませんか?』をお届けします。


 『家系図つくってみませんか?』<br> (丸山学/ポプラ社)


実例 戸籍が戦災で焼失していながらも江戸時代までさかのぼれた

塚田季明さんの場合


塚田季明さんの場合

■「祖父だと思っていた人が実は祖父ではないようです……」


私が「奇跡の先祖調査」と名付けている、戸籍の戦災焼失を乗り越えてご先祖様がたどれた塚田季明さんのお話です。


私の手帳によれば、塚田季明さんが先祖調査・家系図作成のご依頼のために当事務所を訪れたのは令和元年8月のことです。


塚田さんは一通りの挨拶を終えると「塚田家の家系図を作成したいのですが、話は色々と複雑でして、そもそも私がこれまで祖父だと思っていた塚田拓郎は実の祖父ではないようなのです……」と、いきなり興味深い話を始めました。


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