才能なし・学歴なし・お金なし。そんなダメ彼氏と、ミステリアスで愛の重い彼女。ふたりの少し歪な恋模様を描くのが『ダメ人間の愛しかた』(岩葉/KADOKAWA)だ。
主人公・シンバは、無職で何をやってもうまくいかない典型的な「ダメ人間」。デートには寝坊して遅刻、忘れ物ばかりで部屋も散らかり放題。そんなシンバとなぜか交際を続けているのが、クールな美女・ヒズミだ。
シンバはヒズミに愛想を尽かされないように「脱ダメ人間」を目指すものの、失敗ばかり。彼のダメさをあざ笑いながらも、時には優しく肯定するヒズミ。そんな彼女と共に過ごす時間は、シンバにとってかけがえのないものとなっていく。
シンバのダメっぷりには思わず頭を抱えてしまうが、彼は決して自分のダメさから逃げない。ヒズミは、親や同級生から「ダメなやつ」と言われ続けていたシンバを、唯一そのままの姿で受け入れてくれた存在。だからこそシンバは、彼女のためになんとか自分を変えようともがき続ける。