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『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』(尾羊英:コミック、中村颯希:原作、ゆき哉:キャラクター原案/一迅社)は、病弱な美少女・玲琳と、“悪女”の名をほしいままにする慧月という、まったく異なる境遇と性格のふたりが身体を入れ替えるところから始まる中華後宮ファンタジー。既存の「悪女」や「入れ替わり」ものの定型を軽々と飛び越え、読者の予想を良い意味で裏切ってくれる一作だ。


主人公の玲琳は、“殿下の胡蝶”と謳われるほど美しく聡明な令嬢。だがある晩、悪女と名高い慧月の策略によって身体を入れ替えられ、玲琳は突然、追放、監禁され、さらには処刑の危機にまで追い込まれてしまう。普通なら絶望するような状況でも、玲琳は決して悲観しない。そう、この玲琳は、どんな逆境さえも楽しみに変えてしまうたくましい令嬢なのだ。


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