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「父親は外で働き、母親が育児をする」という役割分担が当たり前だったのは、もはや一昔前の話。家族のかたちが多様化する今、父親像も“アップデート”が求められている。


『理想の父にはなれないけれど』(じゃんぽ〜る西/KADOKAWA)は、そんな現代のリアルな子育てを描いたコミックエッセイだ。


著者は、フランス人ジャーナリストの妻・カレンさんと共に、男子ふたりを育てる漫画家・じゃんぽ〜る西さん。父として、ひとりの大人として、理想に振り回されながらも目の前の子どもたちと向き合い続ける日々が綴られている。


昔と今で大きく変わった点のひとつに、「夫婦の在り方」がある。かつては「母親が育児を主に担い、何かあったときに父親に相談する」というスタイルが一般的だった。しかし現在は、夫婦それぞれが役割を持ち、意見を出し合いながら“一緒に育てていく”時代へと変わりつつある。父親も母親も、どちらかが主役ではなく、どちらも“当事者”として子育てに関わることが、ごく自然な流れになっているのだ。


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