ハルコが笑顔で通う学校は、実は孤独な闘いの場だった。娘のハルコが学校でいじめられているという噂を、息子のフユタがナツミに話すところから物語が始まる。娘の様子を見ていくうちに疑念は確信へと変わっていき、そして徐々に、加害者と被害者の境界が揺らいでいく複雑な事態であることがわかっていきーー。娘が学校で受けているいじめと向き合う家族の奮闘を描いたコミックエッセイ『家族全員でいじめと戦うということ。』(KADOKAWA)。著者であるさやけんさんにお話を伺った。
ハルコの心の叫びに向き合おうと決めた両親。父親のアキオはいじめの発端を探るため、クラスメイトの母親に連絡を取り、ナツミと共に話を聞きに行く。その母親は自分の子どもはいじめに関与していないと主張しつつ、ひとりの子どもの名前を出した。