念願のマイホームを建て、新生活を始めた瀧本一家。しかし、主人公の美咲は父親との確執を抱えたままで、昔のような仲良し家族に戻る気持ちはなかった。唯一心を許せる弟・浩介と共に家を出るきっかけを探していたところ、部屋の壁から不気味な音が聞こえてきて……。漫画家・勝見ふうたろー氏が描く、何かが少しおかしい世界の物語。
美咲が音のする壁を叩くと、明らかに反応する壁の中のなにか。怖いもの見たさにも似た好奇心に駆られるが、次の瞬間、これまでで最も大きく不気味な音が鳴り響く。背筋の凍った美咲は浩介の部屋へと避難。後に美咲は述懐する。「もっと早く逃げていれば――」。
作品のテーマを表現するための親子関係
――美咲と両親との不仲が描かれてますが、ご自身の経験を反映されているのでしょうか?