空を見上げて「誰もいない場所に行きたい」とつぶやくのは、孤独な日々に疲れた43歳独身の長島夢彦。そんな彼の前に現れたのは、「空を飛んでみたくない?」と持ちかける謎の男。彼が提案する“飛ぶ力”を得る代償は、長島自身の人生そのもので――。漫画家・勝見ふうたろー氏が描く、ちょっと不思議な短編漫画。
「欲しけりゃ喜んでくれてやる」。自由に空を飛ぶ能力と引き換えに、自分の人生を売り渡した夢彦。家も職も失い、ただその日を暮らしながら空を飛び回る日々。やがて、自分の名前すら曖昧になり始めた夢彦は、ふと立ち止まる。
登場人物たちのモデルは?
――ちなみに、夢彦にモデルはいるのでしょうか?
一応、俳優の嶋田久作さんをモデルにさせていただきました。空を飛ぶ設定なので、太っているおじさんではなく、やせて骨ばった感じの人が合うかなと思ったんです。