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おしまいの日 新井素子/中央公論新社


小説家・新井素子氏の代表作として知られる『くますけと一緒に』(中央公論新社)が、2025年1月に復刊され、リバイバルヒットを記録。そんな同作に続き、2025年6月20日(金)に名作サイコホラー『おしまいの日』(中央公論新社)の新装版がリリースされた。


新井氏は当時高校2年生だった1977年に執筆したSF小説『あたしの中の……』でデビュー。同時に第1回「奇想天外SF新人賞」の佳作に入選し、“SF界のプリンセス”などと呼ばれた。独特の話し言葉を取り入れた文体が特徴で、当時としては珍しく若者や女性読者を意識した作品を発表していたことから、ライトノベル作家の草分け的存在としても知られている。


SF作品以外にもコメディやファンタジーなど幅広いジャンルを手掛ける新井氏。他方で大のぬいぐるみ好きであることから、ぬいぐるみを題材にした作品も多く執筆している。その代表作が、“ぬいぐるみホラー”として出版された『くますけと一緒に』だ。


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