ダ・ヴィンチWeb - ワラウ

夫から見下され、限界を感じても離婚に踏み切れない。過酷な世界に押し潰されそうになった時に現れたのは…!?

2024年3月23日

  •  人間の心に灯る〈火〉を食べて生きる妖怪、焔(ほむら)。彼は、自分の気持ちを押し殺している人たちの胸に火が灯る瞬間、現れる。社内での見えない蓋に気づいた管理職女性、メイクの楽しさに目覚める少年、恋愛感情に違和感を抱く少女……。世間の「常識」になじめないがゆえ葛藤し、自分自身を見失いそうになっている彼らの火の行方は――。


    君の心に火がついて

     自身の生活を綴ったコミックエッセイ『いってらっしゃいのその後で』、下着をフックとして主人公の成長を描く『ランジェリー・ブルース』と、作品を発表するごとに話題を呼んでいる注目の作家ツルリンゴスターさん。生活者の視点から様々な社会問題を見つめる姿勢が多くの人の共感を集めている。ストーリーマンガに初挑戦した『君の心に火がついて』(KADOKAWA)でも、その個性は遺憾なく発揮されている。


     人ならざる存在である焔を見ることができるのは、この社会の中で同じように一人の人間として尊重されていない人だけだ。いや、正確に言うならば「普通ではない」「多数派ではない」人たち。社会のシステムからこぼれ落ちてしまったり、搾取される側にある人々だ。

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