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店員に理不尽に詰め寄る高齢者が自分の身内だったらどうする? 年を重ねて変わっていく親子関係について描いた西野みや子さんの『わたしの親が老害なんて』


周囲の視線を気にせず怒鳴り散らす、こちらの話を聞かずに古い価値観を押し付ける……。いわゆる“老害”に自分の親がなってしまったら? 自分を育ててくれた大切な両親だったはずなのに、二人の行動を恥ずかしく感じてしまう。しかしこれまでの恩があるから見捨てることもできない。そんな葛藤を感じ、さらには里帰り出産に帰省した娘と両親の板挟みに苦しむ栄子(54歳)の姿を描いたのが『わたしの親が老害なんて』(西野みや子/KADOKAWA)。彼女の気持ちには年老いた親を持つ方なら多かれ少なかれ共感する部分があるのではないでしょうか。セミフィクションである本作を著者である西野みや子さんはどう描いていったのか? 自身の経験を含めお話を伺いました。


――これまで育ててもらった、子育てを手伝ってもらった恩を感じつつも両親を負担に思ってしまう、という栄子さんの気持ちはとても共感する方が多いテーマだと思いました。


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