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外見はその人を形づくる要素のほんの一部にすぎない。しかし、人を外見で判断したり、容姿から差別したりする行為である“ルッキズム”。問題視する声が世界的に広がっているが、いまだにルッキズムがなくならないのが現実だ。多様な個性や能力が正当に評価される社会を実現するためには、個人がルッキズムに気づき、それに抗う姿勢を持つことが大切なのだろう。


『グランプリは私ですけど何か?~自己肯定モンスターのミスコン無双~』(桃枝司:作画、egumi:原作/小学館)では、そんなルッキズムをテーマに、「ミスキャンパス・コンテスト」通称、ミスコンに参加する女子大学生たちのせめぎあいが描かれる。


本作の舞台は、大学祭の目玉イベントであるミスコン。女子アナ志望、とにかく有名になりたい、ミスコンの在り方を変えたい――、そんなさまざまな野望を抱えた女子大学生たちが、自分の夢を叶えるためにステージに立つ。さらに、その華やかな舞台の裏には、彼女たちの想いを利用しようとする大人たちのあらゆる思惑が渦巻いていた。


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