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結婚式という風習(前編)/絶望ライン工 独身獄中記⑭

2024年3月20日

  • 人は悲しい。嘘をついてまで自分をよりよく見せようとする。
    誰しも大小あれど人前で自分を偽るし、直接的な嘘でなくとも優良誤認させるような言動を発する。
    嘘はつくもつかれるも苦しい。心の底に鈍痛が走る不快感がある。
    婚活を経験し、その痛みを身をもって知る。あれはポーカー世界大会レベルの騙し合いである。


    他人の嘘に苦しむ私ですら、もちろん嘘をつく。
    私の嘘は自分をよりよく見せるためにではなく、むしろその逆であることが多い。
    何故か昔から自分を過少申告する癖があります。
    収入や仕事、立場や経歴など、実際の3割引きくらいで申告する。
    それは自分に自信がないとか、謙虚な心の現れであるとかではない。
    そうしたほうが先々で得であるということを、これまでの人生から学んできた結果である。


    それは例えばよくある「掃除のオバチャンが実はその会社の役員だった」みたいな寓話に通ずるところがあります。
    その逆じゃあ成立しないんだなァ、「社長だと思っていたオッサンがただの清掃員だった」だと誰も幸せになれない。
    物語をマイナスから始めることで、転じてプラスになった時の振れ幅に人は惹きつけられるのだと思う。
    真面目にコツコツ勉強して大学に行ったA君よりも、不良から改心して板金屋に就職したB君のストーリーを世間は評価する。
    「Aはだたのガリ勉、Bは昔ヤンチャだったが今は立派なもんだ」
    誰にも迷惑をかけず努力してきたA君。
    一方B君はいじめ、カツアゲ、暴力とたくさんの被害者を出し、今もB君の過去の行いのせいで苦しんでいる人がいるかもしれない。
    B君はパチンコ屋で出会ったバカと出来婚して、またバカを生む。これをbちゃんとするか。
    そんなB君家族が乗るクルマはもちろん──

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