ダ・ヴィンチWeb


【ホラー、グロテスクな表現があります。苦手な人は閲覧注意!】


あなたは「都市伝説」と聞くとどう思うだろうか。科学的根拠はなく、証拠も曖昧な話ばかりだが、心霊現象などに類する話と比べて「これはもしかして」と思わせるのが都市伝説の妙だと思う。さらに、誰かの体験談として語られると現実味が増し、より好奇心をかき立てられてしまうのは人間の性だろう。


『カタリカ 語り禍』(逢縁奇演:原案、クラタヒロヤス:作画、猪原賽:構成/竹書房)は、かつてインターネットの掲示板で話題になった都市伝説「きさらぎ駅」を題材にしたサバイバルホラー作品だ。


ある日、探偵見習い・笹塚ささみのもとに一本のカセットテープが届く。それは「きさらぎ駅」から送られた物だった。差出人は8年前に忽然と姿を消した幼馴染・片宮つばめ。つばめの行方を追うささみは、かつてとある事件で人質となり、ただ一人帰還した少女・田中由愛に接触を試みる。失われた記憶、そして繰り返される謎。「きさらぎ駅」に足を踏み入れたら、生きて帰れる保証はない。それでもふたりは、それぞれの大切な友人との再会をかけて禁断の駅へと向かうが――。


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