最新の書籍や人気の漫画作品の情報を発信する「ダ・ヴィンチWeb」。今SNSを中心に話題を集めているホットな漫画を、作者へのインタビューを交えて紹介する。
取り上げるのは、ふたりの少女・エマと咲良の関係を描いた『薔薇のつぼみの女王のための歌』。本作を手がけたのは書籍『倒立する塔の殺人』(皆川博子/PHP文芸文庫)や『かわいいピンクの竜になる』(川野芽生/左右社)などの装画を担当し、繊細な少女性表現に定評のある作家・水野みやこ先生。
本作はX(旧Twitter)で1.7万件の「いいね」を獲得し、注目を集めている。
なお、本作は二部構成の物語となっており、第二部のエマ視点で完結する。本インタビューでは咲良の視点で語られる第一部の紹介とともに、水野先生に創作のきっかけや少女性の魅力を語ってもらった。
女子校時代、エマは咲良を含む5人組グループの中心人物だった。高慢な性格ながらも、咲良はそんなエマを「薔薇のつぼみの女王さま」と呼び、ずっと味方であり続けた。エマは、同性の先輩・ニーナに密かな想いを寄せており、その恋心を、咲良はそばで静かに見守ってきた。
やがて時が流れ、エマがその恋に破れたことを知った咲良は、「彼氏を作って普通になるよ」と笑うエマの一言に、胸の奥で何かが音もなく崩れていくのを感じるのだった。
少女時代は未熟で痛々しいけれど、だからこそ愛おしい
ーー『薔薇のつぼみの女王のための歌』を創作したきっかけや理由を教えてください。
「愛とか恋って、もっと高尚なものだと思ってた」