今年、日本は戦後80年を迎えた。先日、Netflixでは『火垂るの墓』の配信がスタートし、8月15日には約7年ぶりとなる地上波の放送も予定されているという。80年という節目の年を迎え、国内ではあらためて戦争や平和への関心が高まっていることが感じられる。
そもそも、戦争について知らない人はほとんどいないだろう。しかしながら、戦争の悲惨さや当時の苦しみを身を以て体感した人は、減りつつある。だからだろうか、「戦争」はどこか遠い世界での出来事として捉えられるようにもなった。それはつまり現代の日本が平和な証拠でもあるのだけれど、でも、世界に目を向けてみれば各国で戦争や紛争は起こっている。そして、日本が再び戦争に巻き込まれるリスクはない、とは言い切れないのが現実だろう。
だからこそ、ぼくら現代人は戦争についてもっと真剣に学び、知らなければいけない。もう二度とあんな悲劇を繰り返さないためにも。もしもそう考えるのであれば、うってつけの一冊がある。『戦争さえなければ』(てんてこまい/KADOKAWA)だ。