ダ・ヴィンチWeb


美味しいものやお酒が好きならば『ランチ酒』(原田ひ香:原作(祥伝社)、高田サンコ:作画/KADOKAWA)を手に取ってみてほしい。昼間に味わうお酒とごはんを通して、自分と向き合い、人生を再構築していく女性の姿を描いた物語だ。美味しそうな料理の描写に思わずお腹が鳴ってしまうだけでなく、静かに背中を押してくれるような力強さも感じさせる。


様々な事情を抱える客からの依頼が舞い込む「中野お助け本舗」で働く、アラサーでバツイチの犬森祥子。彼女は「見守り屋」として、午後10時から朝5時まで依頼人の頼みを受けてペットや子どもなどを静かに見守り続けるという一風変わった仕事をしている。そんな祥子にとって、見守り仕事が終わる午前中こそが至福の時間。自分へのご褒美として、ランチとお酒をゆっくりと味わう「ランチ酒」が、彼女のささやかな楽しみであり、癒しでもある。


  • 続きを読む