モキュメンタリーホラーとは、ドキュメンタリーを装ったホラーのこと。近年『近畿地方のある場所について』(背筋/KADOKAWA)、『かわいそ笑』(梨/イースト・プレス)などのヒットにより、注目を集める演出手法だ。
その人気を受け、このたびスターツ出版が小説投稿サイト「ノベマ!」内で「モキュメンタリーホラー小説コンテスト」を開催した。作家・梨氏が解説を寄せるこのコンテストで、大賞に輝いたのが『ある映画の異変について目撃情報を募ります』(海藤文字/スターツ出版)。「観ると死ぬ映画」を題材に、ネットからじわじわと呪いが拡散していくさまを描いている。
ある時、映画ブロガーのMOJIは、山奥の廃村を舞台にしたインディーズホラー映画『ファウンド・フッテージ』を観賞する。「失踪した若者たちが残した映像」というふれこみのその映画には、一瞬だけ不気味な「白い男」が映っていた。だが、その感想をブログに投稿したところ、「白い男など出現しなかった」とのコメントが……。不思議に思うMOJIだったが、やがて他の映画にも白い男が出現するようになってしまう。さらには、『ファウンド・フッテージ』を観た人たちや関係者が次々に不可解な死を遂げ、噂は一気に拡散。同じく映画ブロガーのSUZUも真相究明に動き出し、事態は思わぬ方向へ転がっていく。