容姿端麗でロマンチストなα(アルファ)の青年、一ノ瀬絢斗。彼の夢は、運命のΩ(オメガ)と巡り会い、その人に“初めて”を捧げること(ゆえに童貞)。しかし、なんの因果か彼が結ばれてしまったのは、屈指の遊び人の大取だった……。
マンガParkで好評連載中のおススメBL『つが恋〜後天性Ωの運命〜』(千桜都マルミ/白泉社)は、オメガバースという独自の世界観を舞台にした物語。まず、本作を語るうえで欠かせない「オメガバース」について、ざっと説明したいと思う。
「オメガバース」とは人間をα(アルファ)、β(ベータ)、Ω(オメガ)の3つの性に分類する架空のジェンダー概念のこと。なかでもαは社会的に強い立場を与えられ、βはいわゆる普通人。そしてΩは多くの場合、男女を問わず妊孕性やヒートと呼ばれる発情期を持ち、特定のαとの間に「番(つがい)」という運命的な絆を築くことも。