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  • 稀代の浮世絵師・葛飾北斎とその娘・お栄/応為。親子にして師弟という2人の関係を描いた映画『おーい、応為』が2025年10月17日に劇場公開を迎えた。「美人画では父を凌ぐ」とも言われながらもその多くが謎に包まれている応為を長澤まさみ、父・北斎を永瀬正敏、北斎の門下生・渓斎英泉(善次郎)を髙橋海人が演じ、『日日是好日』『星の子』の大森立嗣監督が脚本も手がけた。


    本作の原作のひとつとされているのが、2015年にアニメーション映画化もされた杉浦日向子氏の漫画『百日紅(さるすべり)』(上下巻、ちくま文庫)に収録されている「木瓜(ぼけ)」と「野分(のわき)」だ。本稿ではこの2編を絡めつつ、『おーい、応為』の魅力に迫っていきたい。


     『百日紅 (上)』 (杉浦日向子/筑摩書房)


     『百日紅 (下)』 (杉浦日向子/筑摩書房)


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