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看護師の現場をリアルに描き話題を呼んだ『ナースのチカラ ~私たちにできること 訪問看護物語~』。その続編となる『ナースのチカラ plus』(広田奈都美/秋田書店)は、在宅看護に携わる人々の誇りと情熱を描いた物語。本作も命に寄り添う仕事の重みと尊さが胸に響く。


物語の舞台は「しずまち訪問看護ステーション」。ベテラン看護師の持田が所長としてチームをまとめている。彼女は患者と真摯に向き合う姿勢から周囲の信頼を集めているが、同時にその厳しさゆえに「意識高い系ステーション」と敬遠されることもあり、なかなか新しいスタッフが集まらない。そんな人手不足の折にようやく応募してきたのは、元地下アイドルという異色の経歴を持つ若手イケメン看護師・千春だった。


だが千春は訪問看護を軽んじ、チヤホヤされたいという下心丸出しの態度で、周囲を呆れさせる。空気を読めない発言やナルシストぶりには笑ってしまう場面もあるが、その根っこにある素直さや前向きさは、彼をどこか憎めない存在にしている。持田をはじめ、クールな美人看護師・小柴などの支えを受けながら、千春は少しずつ訪問看護の本質に触れていく。厳しい指導を受けながら、ほんの少しずつではあるが変わっていく彼の姿から目が離せない。


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