ダ・ヴィンチWeb
  • 庶民的な感覚に寄り添う「面白さ」を追求し、感情豊かな小説を書き続けた昭和の文豪・山本周五郎にちなみ、すぐれた物語性を有する小説・文芸書に贈られる「山本周五郎賞」。


    この記事では、大衆娯楽小説の傑作がずらりと並ぶ歴代の受賞作を一挙ご紹介!全38回の開催を経て名を連ねてきた作品の中には、メディア化された話題作から、直木賞とのダブル受賞を果たした有名タイトルまで勢ぞろい。一度読めば止まらなくなる、選りすぐりのエンタメ文芸を楽しもう!


    第38回 女の国会



    女の国会


    選挙に弱い政治家は、


    誰かの言いなりになるしかない。


    だからーー。


    強くなりたい。


    国会のマドンナ“お嬢”が遺書を残し自殺した。


    敵対する野党第一党の“憤慨おばさん”は死の真相を探りはじめる。


    議員・秘書・記者の覚悟に心震える、政治​✕大逆転ミステリ!


    野党第一党の高月馨は窮地に追い込まれた。


    敵対関係にありつつも、ある法案については共闘関係にあった与党議員・朝沼侑子が自殺したのだ。


    「自分の派閥のトップも説得できていなかったの? 法案を通すつもり、本当にあったの?」


    死の前日の朝沼への叱責が彼女を追い詰めたのではないかと批判が集まり、謝罪と国対副委員長の辞任を迫られてしまう。


    だが、長年ライバル関係を築いてきた高月には朝沼の死がどうも解せない。


    朝沼の婚約者で政界のプリンス・三好顕太郎に直談判し、共に死の真相を調べることに


    第37回 地雷グリコ



    地雷グリコ


    ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説!


    射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。


    平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。


    第36回 木挽町のあだ討ち



    木挽町のあだ討ち


    雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏で、菊之助なる若衆が果たした見事な仇討。白装束を血に染めて掲げたのは作兵衛の首級。その二年後。事件の目撃者を訪ねる武士が現れた。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。彼らは皆、世の中で居場所を失い、悪所に救われた者ばかり。「立派な仇討」と語られるあの夜の〈真実〉とは。人の情けと驚きの仕掛けが、清々しい感動を呼ぶ直木賞・山本周五郎賞受賞作品。(解説・中島かずき)


    第35回 黛家の兄弟



    黛家の兄弟


    第165回直木賞、第34回山本周五郎賞候補『高瀬庄左衛門御留書』の砂原浩太朗が描く、


    陥穽あり、乱刃あり、青春ありの躍動感溢れる時代小説。


    道は違えど、思いはひとつ。


    政争の嵐の中、三兄弟の絆が試される。


    『高瀬庄左衛門御留書』の泰然たる感動から一転、今度は17歳の武士が主人公。


    神山藩で代々筆頭家老の黛家。三男の新三郎は、兄たちとは付かず離れず、


    道場仲間の圭蔵と穏やかな青春の日々を過ごしている。しかし人生の転機を迎え、


    大目付を務める黒沢家に婿入りし、政務を学び始めていた。そのさなか、


    黛家の未来を揺るがす大事件が起こる。その理不尽な顛末に、三兄弟は翻弄されていく。


    令和の時代小説の新潮流「神山藩シリーズ」第二弾!


    ~「神山藩シリーズ」とは~


    架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。


    それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された


    世界観で物語が紡がれる。


    第34回 テスカトリポカ



    テスカトリポカ


    第165回直木賞受賞!


    心臓を鷲掴みにされ、魂ごと持っていかれる究極のクライムノベル!


    メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。


    第33回 ザ・ロイヤルファミリー



    ザ・ロイヤルファミリー


    山本周五郎賞&JRA賞馬事文化賞受賞!


    子は、親を超えられるのか。奇跡の勝利は叶うのか。


    馬主とその家族の20年を描く圧巻のエンターテインメント!


    お前に一つだけ伝えておく。絶対に俺を裏切るな――。父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須栄治はビギナーズラックで当てた馬券を縁に、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」のワンマン社長・山王耕造の秘書として働くことに。競馬に熱中し、〈ロイヤル〉の名を冠した馬の勝利を求める山王と共に有馬記念を目指し……。馬主とその家族の20年間を描く圧巻のエンターテインメント長編!(解説・今野敏)


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