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月1000円の「ごほうび予算」で幸せを手に入れる。年収200万円でも実践できる“自分へのプチギフト作戦

2024年4月25日

  • わたしの1ヶ月1000円ごほうび(2)"
    『わたしの1ヶ月1000円ごほうび(2)』(おづまりこ/KADOKAWA)

     たまには、頑張っている自分にご褒美をあげたい。そう思っても、日々の生活に精一杯で、まとまったお金を捻出できないことは多いもの。だが、1000円の使い方を熟考してみると、自分を満たす方法が見えてくるかもしれない。


    『わたしの1ヶ月1000円ごほうび(2)』(おづまりこ/KADOKAWA)は、そんな気づきを得られるほっこり系コミックエッセイだ。


     作者のおづさんは10年間、派遣社員として年収200万円生活を送ってきた。自分を満たす工夫として取り入れていたのが、月1000円の「ごほうび予算」で好きなものを買っていいというマイルール。


    1ヶ月1000円ごほうび

    1ヶ月1000円ごほうび

     本作は、そんな生活を描いた『わたしの1ヶ月1000円ごほうび』(KADOKAWA)の第2弾である。


     1ヶ月の食費を2万円でやりくりし、1000円とじっくり向き合うおづさん。その日常に触れると、単調な日々にワクワクを足す方法が見つかる。


     お気に入りのカヌレを全制覇したり、手帳を彩る文房具を揃えたりと、「ごほうび予算」を使って、様々な角度から自分を満たすおづさん。身近なものを有効活用する“プチご褒美作戦”は真似しやすくて、参考になる。


     自分を満たしたい時は、つい甘いものに手が伸びやすい。だが、スイーツ以外にも気分転換に役立ってくれる物は多くある。


     例えば、おづさんはある日、むしゃくしゃした気分を変えようと、コンビニのピザを活用して「ひとりじめピザパーティー」を決行。コンビニのサラダや炭酸ソーダを添え、思う存分、ひとりパーティーを満喫した。


     また、仕事の疲れを癒したい時には、ティータイムをゆったり楽しもうと、お茶の専門店「ルピシア」へ。スーパーのスイーツを添え、購入した「白桃煎茶」をアイスとホットの両方で味わった。


    1ヶ月1000円ごほうび

    1ヶ月1000円ごほうび

     心ほぐれるひとときがあるからこそ、日常にメリハリが出る。おづさんのプチご褒美は、そんな気づきも与えてくれるのだ。


     なお、本作では「ごちそう」「でかける」「たしなむ」「はじける」「いたわる」と、5つの目的別に1000円の活用法が紹介されており、食以外の“プチご褒美作戦”にも驚かされる。


     例を挙げると、憂鬱な台所掃除をご褒美に変換してしまうのが、おづさんの凄さだ。前向きに掃除をしたいと思ったおづさんは、おしゃれなボトルの台所専用クリーナーをごほうび予算で購入。すると、オレンジの爽やかな香りに癒され、シンク掃除をする時の気持ちが変わった。


     自分を満たす方法を思いつく力に長けたおづさんは、大きなエコバッグをご褒美として購入し、旅行をより充実させたこともある。


    1ヶ月1000円ごほうび

    1ヶ月1000円ごほうび

     そうした姿に触れると、何もできないように思える1000円には無限の可能性が広がっているのだと、ハっとさせられるのだ。


     なお、本作には大阪・中崎町でのレトロ探訪や陶器市の楽しみ方なども描かれているため、ソロ活女子にも響くはず。中でも、おづさんが5000円で決行した、兵庫県・塩屋町への日帰り旅行は必見だ。


     心の豊かさは、好奇心とひらめきで生み出すこともできる。そう教えてくれる本作は、相次ぐ物価高騰により、自分にかけられるお金が減っている今こそ、大いに役立つことだろう。


    文=古川諭香

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