※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2025年12月号からの転載です。

以前から谷川俊太郎さんの詩が大好きという瀧内さん。コロナ禍の最中には、谷川さんの一編「生きる」のことをずっと考えていた。
「何か読んでいないと心が休まらなくて。谷川さんの詩はダイレクトに心に響きました」
そんなとき書店で本書を見つけた。
「タイトルの『星空』が素敵だなあと。私、富山の田舎で育ったので夜は真っ暗で。星空を見上げながら家路に着くのが好きでした」
谷川さんの言葉は、「物事との距離感が絶妙」と瀧内さんは思う。
「人を絶対に傷つけない、優しい距離感なんです。この本の回答にも、それは表れています。何かを決めつけず、ご自身の思うことを書きながらも、読者が考えを深められるよう、余白を与えてくださっている」