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10月12日(日)よる9時より放送が始まった、TBS系日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』。競馬の世界を舞台にひたすら夢を追い続けた、熱き大人たちの20年にわたる壮大な物語を描いたこの作品は、その設定の斬新さや実際の競走馬、現役騎手の出演が話題を呼び、放送後公式ハッシュタグがXのトレンド1位を獲得するなど多くの注目を集めている。


今回はドラマ化を記念して原作者の早見和真さんにインタビューを実施、前後編に分けてその様子をお届けする。前編では、ドラマ化に対する想いから早見さんが考える競馬の魅力についてお話を伺った。



妻夫木さんは主人公・栗須栄治そのもの



――本日はよろしくお願いいたします。まずは、『ザ・ロイヤルファミリー』の実写ドラマ化、おめでとうございます!


早見和真さん(以下、早見):ありがとうございます。


――実写ドラマになると聞いた際は、率直にどんなお気持ちでしたか?


早見:ありがたいことに、僕は映像化される機会の多い小説家だと思います。文章でしか表現できない作品に対する憧れはずっとあり、かつては映像化をコンプレックスに感じる時期もあったのですが、最近になってようやく自分の武器と捉えられるようになりました。『ザ・ロイヤルファミリー』を刊行した時には、素直に自分が「見たいな」と思ったんですよね。すごく時間をかけて日高地方の牧場や競馬場、たとえば早朝の中山競馬場なども実際に歩かせてもらったりしましたから。そういったものが映像としてどう切り取られるのか、興味があったんです。


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