
メディアで見聞きする「犯罪」は、どこか他人事に感じられる。だが、法的な視点で日常を見てみると、犯罪は身近なものであると気づく。思わぬ行為が「罪」にあたることは意外と多い。
『なくなればいいのに。』(穴沢大輔/自由国民社)は「罪って何?」と、改めて考えるきっかけを授けてくれる一冊。著者は、身近な出来事を法的な視点で見つめ、罪になる・ならない理由を解説。読むだけで “教養としての刑法学”を身に着けることができる。
「刑法学なんて難しそう……」と思う方もいるかもしれないが、本書では専門用語が分かりやすく説明されており、堅苦しくない。また、イラストもあるので、掲載されている事例が視覚的にも分かりやすい。
事例は、「お仕事編」と「日常編」に分けられており、1タイトルごとの読み切り形式。隙間時間に少しずつ読み進めていくこともできる。