
専業主婦の彩子は、デザイン事務所で働く夫・裕介と、4歳の息子・大地の3人家族。仕事をこなしつつ家事と育児にも積極的な夫に不満はなく、幸せに暮らしていた。しかし彩子には最近とある悩みが。それは「夫と会話が広がらない」こと。息子が生まれたばかりの頃は夫婦でたくさん話をしていたのに、いつの間にこんな関係になってしまったの……?
夫婦の日常を妻と夫、それぞれの視点から描く『夫と会話になりません』(上野りゅうじん/祥伝社)。“完璧主義な夫と大ざっぱな妻”というふたりの行動や思考のリアルさが魅力で、つい自分を重ねながら読んでしまう。そんな本作が生まれた経緯や反響について、著者の上野りゅうじんさんにお話を伺った。
――登場人物のひとりである妻・彩子についてお伺いします。彩子は良く言えばおおらかですが、大ざっぱだったり、夫がしてくれていることに頼り切っている部分があります。彩子を描く上で参考にした人物はいますか? またご自身と似ているところはありますか?