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  • この度、2025年11月28日(金)より明治座にて、剣劇「三國志演技~曹魏」が上演される。本作の企画を務め、メインキャストとしても参加する俳優の荒牧慶彦さんに本作の魅力、制作の舞台裏にまつわるインタビューを行った。


    本作は、かつて群雄割拠の時代であった中国を描く壮大な歴史書「三國志」を題材に、名将たちの切ない物語を、殺陣とアクションをメインに据えて仕上げたオリジナル演劇だ。舞台『刀剣乱舞』シリーズや舞台『ゲゲゲの鬼太郎2025』など、数多くの舞台作品に出演し、近年は作品プロデューサーとしての手腕も発揮する荒牧さん自らが企画に携わり、「三國志」好きならではのこだわりが詰め込まれた作品となっている。


    剣劇「三國志演技~曹魏」は、昨年上演の剣劇「三國志演技~孫呉」に引き続き、シリーズとしては待望の2作目となる。脚本、キャスティングから舞台美術に至るまで、荒牧さんの熱い思いが結実した本作について、重厚なお話をたっぷりと伺った。


    何よりもまずは“僕の考えた三國志”を見てほしい



    ──前作、剣劇「三國志演技~孫呉」の手応えはいかがでしたか?


    僕のファンの方や「三國志」を知らない方々に刺さってくれたことも嬉しかったですし、「三國志」好きの方にも好評だったことが嬉しかったですね。「三國志」という原作がある中で新たな「三國志」を描いて、「三國志」ファンを唸らせるのはなかなか難しいと思っているので。


    ──「三國志」ファンを唸らせるのは難しいということはわかった上で、それでも挑戦されたわけですよね。


    この剣劇「三國志演技」シリーズは、“僕が好きな「三國志」を見てほしい”というのがコンセプトにありまして、色々な方の力を借りながら僕が「三國志」を表現するならどう表現するか、という挑戦をさせていただきました。


    ──私も拝見しましたが、「三國志ってこんなに面白いんだ」と気づきましたし、「こんなにもドラマチックなんだ」とも感じました。


    「三國志」の魅力に気づいてもらえたらいいなと思って、史実にフィクションを織り交ぜて表現しています。僕のイメージを脚本・演出の末原拓馬さんにお伝えしたところ、僕が思っていた以上にドラマチックなものに仕上げてくださって感謝しています。


    ──剣劇「三國志演技」シリーズは荒牧さんの発案により始動したもので、ビジュアル撮影などにも立ち会っていらっしゃると伺いました。


    僕から「三國志」をやりたいと提案して、タイトルやキャスティングも他のプロデューサーの方々と協力しながら決めていきました。脚本の打ち合わせや美術の打ち合わせなどにも参加させていただきました。もちろん、演出される拓馬さんの意見を大切にしながらですが、「こういう表現を追加してほしい」という要望は出させてもらっています。


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