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ダンサー、シンガー、そしてイラストレーター。クリエイターとして多彩な顔を持つ、マツヤマイカ氏。


セルフプロデュースで作り上げる独自の世界観が熱狂的な支持を集め、SNSの総フォロワー数は驚異の約200万人を誇る。多様なコンテンツを貪欲に吸収し、それを多彩な表現へとつなげる彼女。


その創作の根幹にあるものとは。自身の感性を形作った3冊の愛読書、『チェンソーマン』(藤本タツキ/集英社)、『女の園の星』(和山やま/祥伝社)、そして『世界99』(村田沙耶香/集英社)について話を伺った。


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「日本に生まれてきてよかった」映画を4回観た『チェンソーマン』


──さっそくですが、マツヤさんの愛読書を教えてください。


マツヤマイカ(以下、マツヤ):いっぱいあるんですが……今日は3作品持ってきました。藤本タツキさんの漫画『チェンソーマン』、和山やまさんの漫画『女の園の星』、村田沙耶香さんの小説『世界99』です。


──たくさんある中から、この3作品を選んだのはどうしてですか?


マツヤ:まず『チェンソーマン』は、連載当初から読んでいるすごく好きな作品で。劇場版『チェンソーマン レゼ篇』は4回くらい観ました。主人公(デンジ)が「女の子と遊びたい」とか「女の子にこんなことされたい」という感情だけで動いていますけど、今までの『週刊少年ジャンプ』作品には、そういう下心で動く主人公っていなかったんじゃないかなと思っていて。


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