
これは全く新しい異世界ものなのか。キラキラした美少女が転生ならぬ転校した先は、ギラギラとした世界だった。『キラキラとギラギラ』(嵐田佐和子/KADOKAWA)は、漫画の新ジャンルとなるだろう異なる画風が交錯する恋愛漫画だ。
少女漫画の主人公のような美少女・姫路ルルが転校した獄門高校は、何もかもギラギラした世界であった。今までのキラキラした学校生活から一転、学校の雰囲気も生徒の顔の濃さも作画の線の太さも(!)ギラギラしていて、まるで劇画のような世界。
笑顔で転校の挨拶をするルルを見つめるのは、同じ世界線にいるとは思えない面々……。見た目だけでなく、今の時代にそぐわない「番長」がいれば、絵に描いたような不良に絡まれたり、スケバンに因縁を付けられたり。どうやら今までとは全く違う世界へ来てしまったらしい。顔も様相もギラギラした世界の中で、唯一キラキラした存在であるルルも、いずれギラギラへ染まってしまうのだろうか。