
【ホラー、グロテスクな表現がございます。閲覧にご注意ください。】
『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!【人喰い河童伝説】』(羽生生純:漫画、白石晃士・ニューセレクト:原案/KADOKAWA)は、実在のフェイクドキュメンタリー映画シリーズを原作としたコミカライズ第2弾。前作『口裂け女捕獲作戦』に続き、今回も工藤率いる取材班が“人喰い河童”の噂を追う物語だ。
匿名で届いたビデオテープには、夜の川辺で撮影された“河童と思われる何か”が映っていた。河童――それは、日本人にとって身近でありながら、どこか不可解な妖怪のひとつである。川や池に棲み、人の足をつかんで水中に引きずり込み、溺死させる恐ろしい存在。古くから人を狂わせ、病をもたらす“禍”として恐れられてきた存在だ。
現代ではキャラクター化され、どこか愛嬌のある存在として描かれることも多いが、本作の“河童”は、そんな穏やかなイメージを粉々に打ち砕く。人を喰らう異形として描かれ、その不気味な造形や闇に潜む気配の描写が圧倒的だ。羽生生純氏の筆致は、グロテスクさとユーモアの狭間を巧みに行き来し、ページをめくる手を止めさせない魅力がある。