ダ・ヴィンチWeb

清張が聞く!一九六八年の松本清張対談 松本清張/文藝春秋


「昭和100年」となる今年は、ちょっとした昭和ブームが起きた年だった。実は今から57年前の1968年は「明治100年」に当たる年で、そのときも政府主導の「明治百年祭」が行われるなど、いろいろ「明治」が注目されたようだ。このほど刊行される『清張が聞く! 一九六八年の松本清張対談』(松本清張/文藝春秋)も、そんな時代の大いなる記録だ。


本書は1968年に1年間にわたって月刊『文藝春秋』で連載された「松本清張対談」をまとめた一冊で、政治、経済、歴史、文化、医学、宗教……各界の巨人の「本音」に作家の松本清張が切り込んでいくというもの。いわゆる「知の競演」なのだが、令和を生きる我々にとっては、清張はもちろん、対談のお相手がほぼ全員「歴史上の人物」感ありすぎで、とにかく迫力がすごい。


  • 続きを読む