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『あしたは生きたい』は保健所にて保護された名もなき犬が、やがて人を救う災害救助犬となるまでの物語を描いています。


絵本の制作は、Tiktokにて読み聞かせコンテンツをアップロードしている関谷さん(アカウント名:たま)からの依頼で始まり、彼によってイラストレーターと作家が集められました。


イラストを手がけたのは『もうじきたべられるぼく』を描いたはせがわゆうじさん、文章はもりのきつねが担当しました。


実際に処分間近の保護犬を受け入れ、災害救助犬として訓練する団体にインタビューを行い、絵本は制作されました。


「表現をキツくする必要はありませんが、読んだ人が、保護犬についてや、生きることについて考えるとっかかりになるぐらい刺さるいいモノを作りましょう」


この言葉は、第一稿の「あしたは生きたい」を提出した際にイラストレーター・はせがわゆうじさんに言われた言葉です。その言葉をいただいた時、柔らかい口調に対して、私の魂に何かグサっと命中しました。いたたた!


制作時念頭にあったのは、保護犬が愛護団体に救護され、災害救助犬となるまでのストーリーを描く、ということ。「インタビューした保護犬について絵本にする」ということ以上のメッセージや、広がりを持たせる必要はなかったと言えます。それでも、この作品が「保護犬の絵本」から「命について考える絵本」となったのは、ひとえに冒頭のはせがわさんの激励の言葉があったからでした。


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