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『火喰鳥を、喰う』(倉一ひや:漫画、原 浩:原作、「火喰鳥を、喰う」製作委員会:企画協力/KADOKAWA)は、ミステリーホラーであると同時に、SFの観点を併せ持った作品である。2025年10月には水上恒司×山下美月×宮舘涼太(Snow Man)で映画化もされた。


本作の舞台は信州の田舎。主人公・久喜雄司のもとに、一冊の日記が届くことから物語が始まる。それは太平洋戦争末期に戦死した大伯父・久喜貞市が書いた日記で、戦時中に出征したニューギニア島での生存記録が綴られていた。


米軍によって日本軍はほぼ全滅し、追い込まれた状況の貞市の日記は「火喰鳥を見た」「火喰鳥を喰いたい」など火喰鳥への執着を綴るところで途絶えていた。「火喰鳥」とは、ニューギニア島に生息する実在の鳥「ヒクイドリ」のことであるが、本作に登場するものは生物学的な存在だけを指していないことは、倉一ひや氏によるおどろおどろしい描写が物語っている。


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