
社交的なキッチン担当・木暮千景(こぐれちかげ)と、人見知りな接客担当・照巳(てるみ)。正反対な姉弟が営む喫茶店「こかげ」は、大切な誰かを喪った人が行き着く、ちょっと不思議なお店だった。そこにやってきたのは夫を喪った妻、愛猫を亡くした女性……。彼女たちが抱えた喪失感を、ふたりは「弔いごはん」で晴らしていく。
誰かを喪うことと食事をテーマにした漫画『木暮姉弟のとむらい喫茶』(うおやま/新潮社)。著者であるうおやまさんはどんな思いを抱え、作品を紡いでいったのか? 作品制作の裏話を聞いた。
――喫茶店「こかげ」の店主である千景はどんなキャラクターにしようと描き始めましたか?
うおやまさん(以下、うおやま):「喪失」を抱えて店に訪れる客が再び未来に目を向けられるような明るさを持つ、「生」を感じさせるキャラクターにしたいと思いました。『新世紀エヴァンゲリオン』初期の明るいミサトさんが自分の中の「お姉ちゃん」像として昔からあり、影響を受けているかもしれません。