
社交的なキッチン担当・木暮千景(こぐれちかげ)と、人見知りな接客担当・照巳(てるみ)。正反対な姉弟が営む喫茶店「こかげ」は、大切な誰かを喪った人が行き着く、ちょっと不思議なお店だった。そこにやってきたのは夫を喪った妻、愛猫を亡くした女性……。彼女たちが抱えた喪失感を、ふたりは「弔いごはん」で晴らしていく。
誰かを喪うことと食事をテーマにした漫画『木暮姉弟のとむらい喫茶』(うおやま/新潮社)。著者であるうおやまさんはどんな思いを抱え、作品を紡いでいったのか? 作品制作の裏話を聞いた。
――病気で夫を亡くした妻が喫茶店「こかげ」にやってくる第1話では喪失を慰める「弔いごはん」としてレモンのシャーベットが登場します。このメニューにしたのはなぜでしょうか?
うおやまさん(以下、うおやま):親が病気の時に、情報を得るために闘病中の方のブログをよく読んでいました。その時に食事をとるのが難しい方はかき氷やガリガリ君などが食べやすいと書かれていたのを読んだんです。そこからかき氷に似たシャーベットを採用しました。