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豊臣兄弟 天下を獲った処世術 磯田道史/文藝春秋


改めて考えてみると、農民身分から天下人になった豊臣秀吉って、本当にスゴくないだろうか?


「親が領地を持っている」「有力大名の家臣」というわけでもなく、更には世襲や身分、血にこだわる日本の歴史的な価値観もある中、極めて過酷なスタート地点からのし上がったわけである。これはやはり、古今稀にみる偉業であろう。


そのスゴさを、豊富な史料と著者の培ってきた知識から「まざまざ」と伝えてくれるのが『豊臣兄弟 天下を獲った処世術』(磯田道史/文藝春秋)だ。


日本の歴史学者として、これまで「その視点はなかった!」と、読者を楽しませてくれる著作を多く出版している磯田先生の新刊とあって、私もワクワクしながら読ませてもらった。


2026年1月4日に放送がスタートした大河ドラマ『豊臣兄弟!』の主人公は豊臣秀長。まるで本当の兄弟のような仲野太賀(秀長)と池松壮亮(秀吉)の掛け合いも好評である。本書は秀吉だけではなく、弟の秀長に関連する記述もふんだんにまとめられている。


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