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『りゅうとあまがみ』(角丸柴朗/KADOKAWA)は、明治時代の新潟を舞台に、「食」を通じて異国文化との交差を描いた物語で、第1巻の発売直後から話題となり重版が決定した作品だ。


父親の仕事の都合で英国から日本の新潟にやってきた少女・ウィルは、魚の生臭さにどうしても馴染めず、毎日の食事が苦痛になっていた。異国の地で暮らす不安や苛立ちが募るなか、彼女はひょんなことから、無愛想でちょっと怖いが腕は確かな料理人・流作と出会う。偏見だけで「魚はまずい」と言うウィルに我慢できず、流作は「イワシの酢煎り」という一皿を彼女に振る舞うことに。決して豪華ではないが手の込んだ料理に感動したウィルは、魚に対する固定観念を覆される。ここから彼女の「知らないものを知っていく旅」が始まっていく。


本作の大きな見どころは、「食べること」が文化理解の入り口として描かれている点だ。地元の食材、旬の味、土地の人とのふれあい。そのすべてが、ただの異文化紹介で終わらずにウィルの心の変化と成長にしっかりとつながっている。しかも、それを説教くさくなく、あくまで自然な会話や食卓の場面を通して伝えているのが印象的だ。特に温かさや香りまで伝わってきそうな料理が出てくるシーンは見ているだけでお腹が空いてくる。


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