
『1LDKとふたり』(和間そばえ/KADOKAWA)は、訳ありアラサー男性と彼に片思いをしている青年が、ひょんなことから同居するところから始まる物語だ。
飲食店で働く青年・司は、常連客の男性・幸人に、2年以上もの間、密かに思いを寄せていた。しかし幸人はいつも彼女を連れて店を訪れており、司にとってその恋は、遠くから眺めることしかできない、文字通りの「叶わないもの」であった。
ところがある時、物語は思いがけないかたちで動き出す。周囲の期待に応えようと無理を重ねてきた幸人が、退職をきっかけに仕事も恋人も、そして住む場所さえも失ってしまうのだ。途方に暮れる憧れの人を前に司は、どこにも行くところがないのであれば、自分の家に来ないかと思わず声をかける。こうして、ふたりの同居生活が幕を開け、司の「日常」は劇的な変化を迎えることとなった。